画像加工アプリで加工した画像を、加工前に戻すことができると話題の「加工はがすくん」の詳細と実際の性能を試してみました。
SNSで話題のアプリで、このアプリを利用して友だちと楽しむ姿がちらほら見受けられます。
実際はどうなの?という意見もあるので、気になっている方はご覧になってみてはいかがでしょうか。
コンテンツ
加工前に戻せるアプリ「加工はがすくん」の使い方と詳細
「加工はがすくん」の使い方はとても簡単。
起動後の「画像をえらぶ」から、カメラロール内の画像を選択するだけ。
ポイント
AIが自動的に処理を行い、加工前の顔に戻すのがこのアプリの特徴です。
カメラロールから選択された画像を、右下の「加工をはがす」をタップすると処理が始まります。
処理は早くて約5秒~10秒ほど掛かりますが、利用者が多いとサーバーが混雑し、処理が長引いてしまったり、サーバーエラーによって失敗してしまうことがあります。
処理が成功すると、【ビフォー・アフター】形式で画像が作成されます。
画像を保存する場合は、右下の「保存する」をタップすると、カメラロールに保存されます。
なお、このビフォー・アフター形式でしか作成されないため、【アフター】のみが欲しい場合はユーザーが必要に応じてカメラロールや編集アプリでトリミングを行います。
具体的な特徴は?
「加工はがすくん」の特徴をまとめてみました。
特徴は?
- 顔の輪郭を変える
- 目の大きさを小さくする
- カラーコンタクトを外す
処理後の画像の特徴ですが、主にこの3点が目立ちました。
ほとんどの画像加工アプリでは、目を大きくしたり、顎を引き締める加工を行うため、この処理が行われているのだと思われます。
顔を認識するため、被写体の顔が小さくても加工してくれる
AIがしっかりと顔認識をするため、被写体の顔が小さく写っていても顔を認識して加工前の処理を行ってくれます。
ただし、集合写真などはひとりひとりの顔が小さくなってしまうため、顔の認識が上手くいかないことがあります。
距離感としては上記画像くらいが丁度いいと思います。
複数人写っているうちの特定の人物だけを加工したい場合は、予めカメラロールや画像編集アプリなどでトリミングを行い、「加工はがすくん」を利用すると良いでしょう。
ただし、画像の解像度が低すぎる(画像が粗い)場合は、顔を認識してくれない可能性がありますので、できるだけ画質のいいものを利用するようにしましょう。
実際に試してみた
「加工はがすくん」を試してみました。
参考程度にご覧ください。
スタンプは剥がせない
加工前の画像にスタンプや特殊なフィルターが掛かっていても、その効果が除去されることはありません。
ですが、スタンプがあったとしても目元や顔の輪郭は処理されるようになっています。
被写体の顔だけを処理したい場合は、スタンプや特殊なフィルター画家遭っていない画像を用意する必要があります。
顔の輪郭と目元が大きく変化する
左が加工前、右が加工除去後の画像になります。
目の大きさや顎のラインが大きく変化しているのが分かります。
顔全体が縦に長くなっている印象です。
「加工はがすくん」では、主に目と顎まわりを重点的に処理するのでしょう。
僅かな箇所の変化でも別人に見えてしまうほどです。
元の状態を「予測する」ため、処理後の画像は正確とは言えない
このアプリの処理が必ずしも正確とは言えません。
注意ポイント
加工前の顔を「予測して」加工をはがすため、正確ではない。
アプリの説明にもこのように明記されています。
あくまで家族や友人同士で楽しむことを目的としたアプリのため、期待される機能が必ずしも保証するものではありません。
よって、自分もしくはフリー著作権以外の人物画像を用いて「加工はがすくん」で処理された画像を、SNSなどのインターネットに無断でアップロードしてしまうと、不特定多数に誤解を招きかねないこと。
肖像権の侵害・名誉棄損に該当してしまう恐れがありますので、他人の画像を無断で利用するのは絶対にやめましょう。
SNOWやSODAで加工したやつは完全にはがれてしまう?
画像加工アプリで加工した顔が、「加工はがれるくん」で処理することによって完全にはがれてしまわないかを見てみましょう。
例えばSNS上での気になる相手に自分の見ず知らずのところで加工前の顔がバレてしまうのも気になってしまうと思います。
上から順に元画像と加工した画像、加工をはがした画像を並べて比較してみます。
画像A
画像B
画像C
いかがでしたでしょうか。元画像と加工、加工をはがした顔を比べてみると、明らかに「元画像」と「加工をはがした顔」がかけ離れていることに気づくと思います。
加えて、この3枚の「加工をはがした顔」の特徴がそっくりです。
目が細くなり、顎が少し長くなっています。
主観的になってしまいますが、元画像と加工をはがした顔では、後者が明らかに劣化していること。
この画像で自分のスッピンだと思われたらあまり良い思いはしないでしょう。
「加工をはがす」と、加工がはがれるどころか、元より劣化してしまう
結論としては、このアプリの利用によって本当の顔が分かってしまうという訳では無いということです。
「加工はがすくん」で本当の顔がバレてしまうどころか、劣化した加工になってしまうというのが判明しました。
もし万が一、SNSにアップした画像が誰かに加工をはがされてしまったとしても、本当の顔がバレるということはないでしょう。
ただし、劣化した顔が本当の顔だと誤解されてしまうのが何よりも避けたい事態です。
検証結果を基に、予防線として「流行っている『加工はがすくん』で色々な顔で試してみたけど、どれも同じ顔になった」とひとこと投稿しておくと、このアプリの仕様を理解してくれかもしれません。
普段から自分の姿を投稿している方は、たまには自分のありのままの姿を出してみるのはいかがでしょうか。