何気なくスマホを使っていると、SMSで知らない番号から「この度貴方が民事訴訟として訴状が提出されました」のメッセージが届くことがあります。
下にURLが貼り付けられていますが、このURLは開かないでください。
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「この度あなたが民事訴訟として~」とSMSで届いた!
上記のSMSが「この度貴方が民事訴訟として訴状が提出されました。下記より必ずご確認ください」のメッセージです。
URLのリンクが貼り付けられているのを見れば慣れている人や警戒心が強い人ならすぐにピンときますが、開いてはいけない類のメッセージです。
流行っている詐欺SMSの一種
この度貴方が民事訴訟として~のメッセージは、フィッシング詐欺用に作られたSMSの一種です。
2020年11月10日ごろから多発しているフィッシング詐欺で、民事訴訟という重要なワードが記載されているので、「訴えられたのではないか」と気になってアクセスしてしまう可能性があります。
SMSのフィッシング詐欺自体は過去にも多く発生していますが、一例が下記になります。
フィッシングSMS一例
- Amazon・佐川急便の荷物に関するSMS
- 不在票が届けられた旨を記載するSMS
通常民事訴訟を起こされた場合はSMSで連絡してこない
SMSの中に「民事訴訟」と記載されていますが、民事訴訟の通知通達がSMSで来ることはまずありません。メールも同様です。
いきなり裁判を起こされる場合は訴状が裁判所から届けられます。いきなり裁判にならない場合でも内容証明便にてこちらに法的ななんらかの要求をする内容証明便が送られてくることもあります。
SMSで来た民事訴訟の通知を気にする必要は一切なく、上記の知識があれば一発で「フィッシング詐欺だな」と判断できます。
様々な電話番号から届く
赤枠のSMSの電話番号をGoogle等で検索しても、施設は表示されないことがほとんどです(ありえないことですが裁判所からSMSにて訴状が出ている場合は裁判所の名義で行われると推測されます)。
この電話番号は「同じ詐欺に引っかかった人の電話番号」の可能性が高く、URLにアクセスして個人情報を入力してしまった人のアカウントが乗っ取られている、名義を使われているせいで、その人たちからSMSが来ているのだと考えましょう。
そのため、仮に通報するにしても電話番号主の人は同じ被害者ですので、訴えても意味はありません。SMSで番号がわかるからといって電話をかけて要件を聞くのもやめておきましょう。
リンクをアクセスしたらどうなるか
貼られているURLにアクセスした場合、「偽の公式サイト」にアクセスされる可能性が高いです。
佐川急便のフィッシングは佐川急便の公式サイトに模倣された偽サイトが表示されていたので、今回の場合も同様で裁判所関連のサイトが開かれ、「訴状を確認するにはAppleID等を入力してください」と誘導されます。
かなりマンネリ化したフィッシング詐欺で引っかかる人も少ないため、「引っかかった」「入力してしまった」等の声はほとんどありません。サイトにウイルスを仕込まれている可能性も低いのですが、アクセスすることもリスクのひとつです。
「この度貴方が民事訴訟として~」のSMSが来たときの対処法
この度貴方が民事訴訟として~のSMSが届いたとしても、アクセス、情報入力は絶対にやめてください!
URLを開いてはいけない!
このURLをよく見れば公式サイト等のものではないと一目瞭然ですが、文章がリンクを促しているので「とりあえずアクセスして考えよう」と考える人もいます。
アクセスしたとしても情報入力ページしか出てこない上、この情報入力こそが最大の罠です。
アクセスする必要はありませんし、URLを見てフィッシング詐欺だと判断した上でSMSを削除するのが一番の対処法です。
万が一開いてしまった場合でも情報を入力しなければOK
万が一リンクを開いてしまったとしても、それだけではほぼ影響はありません。個人情報入力(AppleID、電話番号等)だけは絶対に入力しないてください。
ただし、「怖いもの見たさでアクセスしてみよう」と考える人もいるかもしれませんが、これから先「アクセスしただけでウイルス感染、違法アプリダウンロードが誘発される」スパムが登場する可能性も0ではありません。
不審なSMSやメールを見たらそっと閉じるクセをつけておくのも大切です。
その他の対処法
その他の対処法
- 着信拒否を行う
- SMSをすぐに削除する
- 携帯キャリアへ連絡
- URLへの検証
- 電話番号を検索してみる
- ウイルス導入系のアプリを取得
電話番号こそフィッシング被害者のものですが、今後この被害者と関わり合いになる可能性は限りなく0に近いです。ブロックしてしまっても問題はないでしょう。
間違ってアクセスしてしまわないように、届いたらすぐに消すのも忘れないでください。
勘違いして情報を入力してしまったら
例えば「訴えられそう、訴えに心当たりがある」と考えている人は、ついリンクを開いて個人情報まで入力してしまう場合があります。
個人情報を入力したらその情報を全て乗っ取られる可能性が高く、架空請求や他の詐欺に自分の番号やアカウントが使われる可能性が高いです。
情報を入力した場合の対処法
- 機内モードにして外部アクセスをなくす
- スマホ内のクレジットカードの登録を削除
- アプリがインストールされていたらそれも削除
- 警察にも通報
- 各種スマホキャリアにも連絡して利用停止等も考える
万が一情報を入力した場合は、上記の対処法を実践してください。詳しくチェックしたい場合は下記が参考になります。