iOS14への本格アップデートが日本でも可能になりましたが、一部のアプリで「iOS14への対応がまだ」という理由でエラー・不具合が発生しています。
機能そのものは使いやすく人によってはスムーズに動くと比較的評判の良いアップデートですが、各アプリの更新状況によっては、アップデートしたらアプリで遊べなくなる可能性もあります。
iOS14がリリース!
iOS14は日本時間で「9月17日の深夜から早朝」にかけてアップデートできるようになりました。
元々iOS14のベータ版へのアップデートは一部ユーザー間で可能でしたが、本格的なアップデートを行えるので、全iPhoneユーザーがiOS14の機能を使うことができるようになります。
対応機種について
対応機種
- iPhone11・Pro・Pro Max
- iPhoneXS・XS Max
- iPhoneXR
- iPhoneX
- iPhone8・Plus
- iPhone7・Plus
- iPhone6s・Plus
- iPhoneSE(第一・第二世代)
- iPhoneTouch(第七世代)
対応機種のiPhone以外だと、iOS14へのアップデートそのものができない可能性が高いです。
最新バージョンにしておかないと機能や起動アプリに様々な不具合が発生する可能性も高くなるので、上記機種に該当しない場合はiPhoneの買い替え・機種変更も視野に入れてください。
iOS14のアップデート方法
以前まではベータ版iOS14をアップデートできていました(あらかじめ各手続き・契約をAppleと結ぶ必要があったので必ずしも全員がアップデートできる状態ではありませんでした)。
現在では下記の方法でiPhone全ユーザー(対応機種を持っているユーザー)がアップデート可能です。
iOS14のパブリックベータ版が配信開始!新機能の詳細と発生しているバグまとめを徹底解説
ただし、ベータ版と違って「Apple Beta Software Program」に登録する必要はなく、設定のソフトウェアアップデートの手順のみでより簡単にアップデートできます。
アップデート時間
iOS14アップデートに所要するおおよその時間は「40分」です。
Wi-Fiの状態・有無にもよりますが、充電をマックスにしてWiFiをオンにした状態でアップデートを開始すれば、それだけ早く終わる可能性が高いです。
iOS14の詳細・機能について
iOS14で追加された機能は非常に多く、iPhoneをさらに快適に使えるようになります。
ベータ版で公開されていた機能以外にも実装されたものもありますので、それらも含めて紹介します。
iOS14ベータ版で既に使えていた機能について
ベータ版からあった機能
- ウィジェットをホーム画面に追加可能
- 「背面タップ」機能追加
- 「Appライブラリ」でアプリをまとめることができる
- 検索機能のバージョンアップ
- 着信画面がコンパクトになった
- グループメッセージの機能追加
- メールアプリ選択可能
- マップ機能の充実(自転車・電気自動車の経路追加等)
- リアルタイム翻訳可能
- Siriのバージョンアップ
- 「Wallet」が車の鍵に対応
- 「App Clip」追加
- ホームアプリアップデート
など
上記機能を詳しくチェックしたい場合は下記を参考にしてください。
iOS14のパブリックベータ版が配信開始!新機能の詳細と発生しているバグまとめを徹底解説
全体的な傾向としては「便利な機能追加」と「iPhone内のアプリの整理が簡単になった」ことでしょう。
ウィジェットやAppライブラリではホーム画面に新たな情報を追加することができ、使う頻度が高いアプリ等に合わせた設定も自由です。
初期ベータ版移行に追加された主な機能
ベータ版であらかじめ告知されていた機能だけでなく、様々な機能がiOS14で追加されています。
AirPodsでサウンド
「AirPods」はiPhone用のワイヤレスイヤホンですが、このイヤホンがより高性能になりました。
音楽を聴く・映画を視聴する等様々な用途でサウンドが流れますが、これらのサウンドが流れる際の音質が全体的によくなっています。また、サラウンドサウンドの持ち歩きにも対応しています。
AirPadsで充電がなくなりそうな時は充電通知が来るようになり、ヘッドホンの調整も便利になっています。Apple TVに音声等を流すこともできましたが、オーディオ共有もできるようになりました。
プライバシーが強化される
アプリのダウンロード・Appleへのサインイン・位置情報に関するプライバシー機能もより便利になりました。
アプリをダウンロードする際にプライバシーに関連する情報をより詳しく確認することができ、サインインが便利になりアカウントをそのまま使いつつ余計なパスワード入力を省くことが可能です。
位置情報は「おおよその位置」しか他ユーザーに表示されなくなりますが、そのおかげで住所特定等の個人情報を保護できます。
Safariのアップグレード
ブラウザアプリ「Safari」はiOS14になってより高性能にアップグレードされています。
まずブラウザ全体が高速化され、パフォーマンスが全体的によくなっています。以前よりも動画の視聴や重たいサイトの表示がスムーズです。
パスワードの監視やプライバシーレポートの実装でウイルスや個人情報漏洩の対策も可能です。特にプライバシーレポート機能は自分のプライバシーを検索サイトから不正利用されていないかをチェックしてくれる心強い機能です。
ダークモード用の壁紙を設定できる
以前までは通常画面とダークモードで壁紙が同じでしたが、iOS14以降はダークモード専用の壁紙を設定できるようになります。
ダークモードに切り替えを行うと自動的に壁紙も切り替えられるので、気分でモードを変えつつ違う壁紙画像でiPhoneを使うことができます。
各種アプリの変更点
アプリ | 変更・追加した機能 |
天気 | 荒天になる場合、細かい情報を継続的に実況。 |
ボイスメモ | 録音を整理する機能実装。 |
写真 | 検索条件ごとに写真の並び替えが可能 |
リマインダー | 入力が簡単になる。共有メンバーにリマインダー振り分け可能。 |
メール | デフォルトメールとブラウザメールの切り替えの簡易化。 |
GameCenter | デザイン一新。達成項目等のチェックが簡単になる。 |
ヘルスケア | 睡眠に関する健康状態管理が可能。 |
メモ | 全体的な性能向上。 |
AppStore | ファミリーメンバーでサブスクリクションを共有可能。製品ページ改善、プライバシーに関する表記確認に関するアップデート |
拡張現実 | インスタレーションアート・道案内等をAR化。ロケーションアンカー実装。 |
カメラ | 撮影時間短縮。パフォーマンス高速化・高性能化。 |
どのアプリも大きな変更はありませんが、それぞれ使いやすい機能が実装されているのがポイントです。
iOS14の不具合情報
iOSのアップデートには不具合やエラーが付き物ですが、iOS14に関してもアップデート後になんらかの不具合が発生する可能性が高いです。
どちらかというとiPhoneの機能よりもインストールしているアプリで不具合が起こりがちです。
各アプリで不具合が発生
アップデートを行ったことが原因で、インストールしているアプリが正常に起動しなかったり、小さなエラーが多く報告されるようになりました。
アプリによってはiOS14アップデート前にあらかじめ「不具合が起こる可能性がある」等と告知していたものもあります。
不具合が発生しているアプリ
トレーナーの皆さん、Apple App Storeでバージョン0.187.0がリリースされました。iOS 14をご利用の方は、このバージョンでポケモンGOをプレイできるようになります。また、前回ご案内した無料ボックスは、明日ご提供させていただきます。お待ちいただきましてありがとうございました。#ポケモンGO https://t.co/ApuKaG9oI3
— @NianticHelpJP (@niantichelpjp) September 16, 2020
iOS14未対応・動作確認が取れていない(公式回答待ち)のアプリは下記の通りです。
アプリ | 症状 | 公式エラー告知 |
niconico | バックグラウンド再生・Chromecast・配信でエラー | 9月中にiOS14対応予定 |
ポケモンGO | 位置情報に関するエラー・起動に関するエラー等 | 対応バージョンがStoreでインストール可能 |
ぷよぷよクエスト | 起動に関するエラー等 | 告知あり |
どうぶつの森ポケットキャンプ | 起動に関するエラー等 | 告知あり |
メルクストーリア | 起動に関するエラー等 | 告知あり |
FGO | 起動に関するエラー等(一部ユーザーのみ) | 告知あり |
アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ | 一部端末でARに関するエラー発生 | 告知なし |
アイドルマスターシャイニーカラーズ | 全体的に重たい・起動できない・透明化処理ができていない等 | 告知なし |
iSPEED | 起動に関するエラー | 近日中にiOS14に対応 |
PayPay | 起動に関するエラー | iOS14への対応完了 |
このうち「告知あり」と公式エラー告知の欄に記載されているアプリに関しては、「いつ頃更新データがStoreでダウンロードできるか」の情報はありません。
ただし、起動できないエラー等は非常に重大なエラーなので、近日中に対応される可能性が高いです。
動作確認中アプリ
- PUBGモバイル
- モンスト
- パズドラ
- ミラティブ
- SHOWROOM
- アークナイツ
- 戦車帝王
- ラブライブスクールアイドルフェスティバルオールスター
など
上記アプリは「動作報告を完了するまで待つ」ように運営が告知しているアプリですが、iOS14にアップデートしても起動確認はできたものです(端末によって違いがあるので必ず起動できるわけではありません。また、パズドラ等アップデート中のアプリもあります)。
いずれも「アプリそのものがiOS14に対応していない」のが原因
iOS14で正常に起動できないアプリは「iOS14に対応していない」のが原因です。運営がアプリを最新バージョンに対応できるようにアップデートを行っていることが多く、基本的にはアプリのアップデート待ちになります。
中には動作確認の取れたアプリもありますが、いずれもユーザーによる起動確認で、完全に起動が保障されているわけではありません。起動できる可能性があるとはいえ公式が告知している通り、iOS14へのアップデートを行うのは控えた方がいいです。
キーボードが初期化される・Simejiが使えない等
主に「Safari」で発生しているエラーですが、キーボードが初期化されたりSimejiが使えないエラーが発生しています。
Safari以外でエラーが出た報告等はありませんでしたが、デザインされたキーボードを再設定しないといけない可能性は考えておきましょう。
変換候補が出てこない
これもキーボードに関するエラーですが、キーボードで文字を入力しても変換候補が表示されないことがあります。
この問題はブラウザアプリ・端末の再起動や通信環境のチェックで対処できます。
また、変換だけでなく「文字入力そのもの」にエラーが出る可能性もあります。例えば、キーボードを押しても文字が反映されない等の問題です。
ブラウザがやや重たい・リンク切れになる
端末にもよりますが、「ブラウザがやや重たくなった」ユーザーもいます。
本来のiOS14のアップデートの中に「Safariのサーバー強化」も含まれているので、この問題が起こった場合は不具合であると判断できます。
ただし、iOS14ではなく端末が原因でスマホ全体が重たくなっている可能性もあるので、再起動やデータ容量の削減は試してみてください。
Yahoo!ニュースなどを開いた時に、リンク切れエラーになるとの不具合も報告も出ています。
ウィジェットをホームに持っていくとアプリの配置がおかしくなる
ウィジェットをホーム画面に移動できるようになりましたが、アプリショートカットの上にウィジェットを置くと、ショートカットの配置がバラバラになるバグが発生しています。
ショートカットを置くスペースがない場合に発生する可能性があるので、あらかじめウィジェットを置くためにショートカットを整理しておくことをおすすめします。
通知が止まらない
LINEやアプリ内の通知が止まらないエラーも確認されています。
発生率はそこまで高くなくバイブ自体もしばらく鳴り続けたら止まるので、大きな問題ではありません。念のために通知がたくさん来ていないかは確認しておきましょう。
ずっとメールのバックグラウンド処理が行われる・カクつく
「通知が止まらない」に関連するエラーですが、バックグラウンド処理が正常に行われずずっと処理されている可能性があります。特に「メールを受信した際」のバックグラウンド処理に難があり、受信メールのチェックが正常に行われていない可能性が高いです。
通知が止まらない可能性もありますし、受信予定のメールをいつまでも開けない可能性もあります。
また、バックグラウンド処理が終わらないとその分バッテリーを消費してしまうので、人によっては「バッテリーが消費されやすくなった」とも感じてしまいます。
Gmailなどのスクロール時に、カクつくなどの問題も見られます。
バグがあまりにもひどい場合
9月17日午後1時時点では、iPhoneが使えなくなる・著しく使いづらくなる等の致命的なエラーは起こっていません。アプリに関するエラーも各アプリがアップデートを行いいずれ解消されます。
しかし、まだアップデートから日にちが経っていないので「目に見えないバグや発見されていないバグ」がないとも限りません。
これから発見されるバグがあまりにもひどい場合は、iPhone端末の初期化等を視野に入れておく必要があります。iPhoneの初期化に関しては下記を参考にしてください。
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