新海誠監督の最新作「天気の子」が公開になりました。今回は、「天気の子」のあらすじを、ネタバレありで徹底解説していきます。
コンテンツ
- 1 「天気の子」の映画が公開!
- 2 天気の子のネタバレ有りのあらすじ
- 2.1 病院の窓から雨を眺める陽菜
- 2.2 家出をして東京に向かう帆高
- 2.3 東京の冷たさに挫けそうになる帆高
- 2.4 陽菜にビッグマックをもらう
- 2.5 須賀の下で働くことに
- 2.6 チンピラに絡まれる陽菜を助けようとする
- 2.7 陽菜が「100%晴れにする力」を見せてくれる
- 2.8 陽菜と晴れにするバイトをすることに
- 2.9 東京で不思議な現象が発生
- 2.10 依頼が殺到して仕事を休止に
- 2.11 「天気の巫女」の話
- 2.12 最後の仕事は須賀のため
- 2.13 陽菜の身体に異変が起きる
- 2.14 陽菜の家に警察が尋ねてくる
- 2.15 東京で異常気象が発生
- 2.16 陽菜が消えてしまう/東京が3ヶ月ぶりの快晴に
- 2.17 帆高が警察から逃亡
- 2.18 皆の助けを借りながら/人生を壊しながら陽菜を探す
- 2.19 無事に陽菜を助ける/東京は止まない雨に
- 2.20 3年の月日が流れる
「天気の子」の映画が公開!
「君の名は。」の大ヒットから3年が経ち、深海誠監督の最新作「天気の子」が7月19日に公開になりました。
本作の「天気の子」は、前作「君の名は。」よりも新海誠監督のテイストが色濃く出ていて、視聴者に問題を投げ掛ける形になっていると言われています。
大ヒットの期待される本作のあらすじを、ネタバレありで徹底解説してきます。
天気の子のネタバレ有りのあらすじ
下記では、天気の子のあらすじを紹介していきます。ネタバレを含みますので、気を付けて下さい。
病院の窓から雨を眺める陽菜
ヒロインの陽菜は、意識のない状態で眠る状態の母の側に座り、雨の降りしきる窓の外を眺めていました。東京では何か月も雨が降り続き、晴れ間もありません。
もう一度元気な母親と太陽の下を散歩したい。
そんなことを思っていると、ふと町中の一か所だけ晴れ間があり、日が差していることに気が付きます。
陽菜は興味を惹かれ、その場所に向かいます。そこは廃ビルの上にある小さな神社でした。
陽菜は、『晴れて欲しい』と願いながら、神社の鳥居をくぐります。
すると、陽菜の意識は宙を舞い、はるか上空に飛んでいきます。そこで見たのは無数の魚と積乱雲の上に広がる緑の大地。
不思議な光景でしたが、陽菜の記憶には残っておらず、気が付くと彼女は神社で気を失っていたのでした。
家出をして東京に向かう帆高
家出をした主人公の帆高は、フェリーに乗って東京へと向かっていました。
すると、『豪雨に注意』のアナウンスが入ります。
多くのお客さんが船の中に逃げる中、帆高だけは甲板に出ます。
「東京にしか降らない」滝のような雨に、テンションが上がる帆高。けれども、雨にに押し流されて船の外に押し流されそうになってしまいます。
危ない所を須賀という中年男性に救われますが、須賀に晩飯を集られてしまいます。
子どもに集る大人の存在に東京の怖さを感じる帆高でしたが、須賀は別れ際に「困ったことがあれば連絡してくれ」と言って名刺をくれるのでした。
帆高は絶対に連絡しないと心に決め、足早に東京の街へ消えていきました。
東京の冷たさに挫けそうになる帆高
帆高は東京で生活するために仕事を探します。しかし、家出少年である帆高は身分証もなければ住所もありません。
どこにも雇ってもらえないまま時間は過ぎ、資金も底をついてしまい、ネットカフェすら泊まれなくなりました。
雑居ビルの入り口で雨宿りをする帆高でしたが、つい、うとうとしてしまいます。
チンピラ風の男に叩き起こされ、追い出される帆高。しかも、彼に足を引っかけられてゴミ箱を倒してしまいます。
帆高は慌てて転がった缶を片付けますが、ゴミ箱の中に紙袋を見付けます。帆高は深く考えることなく、何となく紙袋を持ってきてしまいます。
陽菜にビッグマックをもらう
行き場のない帆高は、マクドナルドで夜を明かすことにします。先程拾ってきてしまった紙袋を確認すると、中にはなんと拳銃が。帆高は慌てて鞄の中に拳銃を押し込みます。
そのままマクドナルドを拠点として仕事を探す帆高でしたが、相変わらずうまくいきません。
お金も無く、ご飯はオートミールだけです。
空腹で机に突っ伏す帆高でしたが、誰かがテーブルにビックマックを置いてくれます。
それは3日連続オートミールだけしか食べていない帆高を見兼ねた陽菜でした。
陽菜の気遣いに感謝し、帆高はビックマックを頬張るのでした。
須賀の下で働くことに
陽菜にビックマックを貰った帆高は、変な意地を張るのを止め、船で飯を集ってきた須賀に連絡を取ります。
須賀はオカルト雑誌に記事を売るライター業をしており、大学生の夏美と2人だけの小さな事務所を経営していました。
帆高は月給3000円ながらも、住み込み食事ありのこの事務所で働き始めます。
帆高の仕事は雑用全般と「100%の晴れ女」という都市伝説の記事作成。
馴れない仕事に苦労しながらも、帆高は東京で初めての「誰かとの食事」に温かさを感じるのでした。
チンピラに絡まれる陽菜を助けようとする
帆高は、須賀の事務所で働き、人間らしい生活を取り戻していきます。
そんな中、帆高はチンピラ2人とビルに入って行く陽菜を見かけます。陽菜が無理やり連れ込まれていると勘違いした帆高は、陽菜の手を引いて逃げ出します。
しかし、帆高はチンピラに追い付かれ、馬乗りで殴られ続けます。
抵抗できない帆高は、鞄から拳銃を取り出すとチンピラに銃口を向けます。
オモチャだろうと笑うチンピラでしたが、銃は本物でした。発砲に驚いたチンピラは殴る手を止め、陽菜は呆ける帆高の手を引いて廃ビルへと逃げ込みました。
陽菜が「100%晴れにする力」を見せてくれる
陽菜は、帆高が人に拳銃を向けたことを激しく責めます。更に、金に困って自ら進んでチンピラ達のスカウトに着いていったことを明かし、帆高の下を去っていきました。
帆高自身も拳銃を発砲してしまった事が怖くなり、廃ビルの床に拳銃を投げ捨てます。
帆高はそのまま暫く動けなくなってしまいます。そこへ、帆高を心配した陽菜が戻って来ます。
陽菜は帆高を廃ビルの屋上に誘い、陽菜は帆高を元気付けるために「100%晴れにする力」を見せてくれると言います。
陽菜が祈ると見事に雲が消え、帆高は東京に来て初めての太陽を目にするのでした。
帆高と陽菜は互いに自己紹介し、16歳の帆高より陽菜が1つ年上で、更にもうすぐ18歳になることが分かります。
陽菜と晴れにするバイトをすることに
陽菜がマクドナルドのバイトで首になり、風俗の仕事をしようとするほどお金に困っていることを知った帆高は、陽菜の「100%晴れにする力」を使って商売を始めようとします。
それは、1回5000円でイベントなどを晴れにするという商売でした。
早速フリーマーケットでの仕事が決まり、無事に仕事をこなした陽菜と帆高、そして陽菜の弟の凪。
3人は非常に感謝され、「太陽を見るだけで人ってこんなに幸せを感じられるのか」と驚くのでした。
東京で不思議な現象が発生
陽菜は、人々に笑顔にできるこの仕事に誇りを持ち、懸命に頑張ります。
次々に依頼を達成し、仕事を通じて自分に自分の価値を教えてくれた帆高に感謝します。
その一方で、東京に滝のような雨が降ったり、魚のような不思議な生物が見付かったりと不思議な事が連発します。
「天候を操る力には相応の代償が必要になる」。オカルトの取材中に占い師に聞いたそんな言葉が、帆高の脳裏をよぎりました。
依頼が殺到して仕事を休止に
陽菜の能力はネットで話題になり、大きな仕事も来るようになりました。
そんな折、花火大会を晴れにした時に、彼女の力がテレビに映ってしまいます。これまで以上に依頼が殺到してしまい、帆高達は仕事を休止することに決めます。
帆高達が残りの仕事をこなしている時、チンピラは刑事の聞き込みを受けていました。
刑事達がチンピラに見せたのは、馬乗りになっているチンピラに対して、帆高が発砲している写真でした。
「天気の巫女」の話
須賀達は「100%の晴れ女」の噂を追っていく内に、「天気の巫女」の話に行き付きます。
ある神社の神主によると、天気の巫女は天と人間を繋ぐ存在で、異常な天気を修理する役目を持つという事でした。
昔は沢山存在したのですが、現在は殆どいなくなってしまったとか。
そして、神主は天気の巫女に関する、気になる話をするのでした。
最後の仕事は須賀のため
陽菜の最期の仕事の相手は、須賀でした。
須賀の娘は、奥さんが亡くなった後、奥さんの母に引き取られました。殆ど会うことができませんでしたが、今回久しぶりに会うことが許されたそうです。
須賀は、夏美や帆高、陽菜や凪と共に、娘との再会を楽しみます。
そんな中で、夏美が神主から聞いた天気の巫女の話を陽菜にしてしまいます。
神主が言うには「天気の巫女は人柱で、天気の巫女が消えることで異常な天気が修復される」ということでした。
陽菜の身体に異変が起きる
須賀達と離れた帆高と陽菜。帆高は、もうすぐ誕生の陽菜の為にプレゼントを用意しており、プレゼントを渡す時に告白をしようと心に決めていました。
しかし、プレゼントを渡そうとした時に強い風が吹き、陽菜が上空に飛ばされてしまいます。
地上に戻ってきた陽菜の体は、雨のように透けてしまっていました。
陽菜が言うには廃ビルの上の神社で強く願った時に、自分は空と繋がってしまったとのこと。そして、力を使う度に体が、透けてきているとのことでした。
自分はもうすぐ消えてしまうのだと、彼女は泣いてしまいます。
陽菜の家に警察が尋ねてくる
突如振り出した異常な雨に濡れてしまった帆高は、陽菜と共に彼女の家で雨宿りします。
そこへ、帆高を探す警察が訪ねてきます。帆高は隠れ、陽菜は気丈に警察を追い返します。しかし、警察は、「陽菜と凪が未成年2人だけで生活するのは問題であり、明日児童相談所の人が訪ねて来る」と言い残してから帰っていきました。
また、須賀の下にも警察が訪ねてきました。
須賀がいうには、帆高には捜索願も出ており、このままでは須賀も未成年誘拐で捕まってしまうかもしれないという事でした。
須賀は、娘の親権を勝ち取る裁判の最中であり、微妙な立場に居ました。自身が捕まる訳にはいかないと、須賀は帆高に退職金を渡して「親元に帰れ」と諭します。
東京で異常気象が発生
時を同じく、東京で降り出した雨は異常な様相を呈してきます。道路が冠水する程の雨量が降り続け、8月だと言うのに気温も真冬並みに下がっていきます。交通機関は全て麻痺してし、とうとう雪まで降ってきます。
そんな中、警察に追われる帆高と、児童相談所によってバラバラにされそうな陽菜と凪は一緒に逃げることを決めます。3人は異常気象に混乱する東京の街に出て、宿を探して彷徨います。
しかし、交通機関が止まっている為かどこも満室。部屋があったとしても、未成年3人では怪しまれてしまいます。
途方に暮れていると、更に警察に職務質問され、帆高が捕まりそうになります。
陽菜の機転や天気の力で、その場はなんとか切り抜けますが、事態は悪くなる一方です。
陽菜が消えてしまう/東京が3ヶ月ぶりの快晴に
どうにか宿を確保した3人は、束の間の安息を堪能します。
しかし、陽菜の体は既に消えかけており、その事を知った帆高は泣きながら陽菜を抱き締めます。帆高は彼女を守ると誓いますが、どう守ればいいのか分かりません。
その夜、多くの人が陽菜の夢を見ました。彼女が天へと上がっていく夢です。
翌朝、夢にうなされて汗だくになった帆高が目を覚ますと、どこにも陽菜の姿はありませんでした。
彼女を犠牲にしたためか、東京は実に3か月ぶりの快晴となったのでした。
帆高が警察から逃亡
宿泊したホテルに警察が乗り込んできて、帆高は捕まってしまいます。
パトカーで警察署に護送されている最中に、快晴に喜ぶ東京の人達が目に入りました。
街の人々は無責任に喜んでいますが、それは陽菜が犠牲になったことによる快晴です。帆高は怒りに震え、陽菜を探しに行かせてくれと叫びます。が、誰も耳を傾けてはくれません。
そんな折、警察から実は陽菜が13歳である事を知らされます。
本当は自分の方が年上で、頼れる存在でなければならなかった事実にショックを受ける帆高。帆高は、警察の隙をついて逃亡し、陽菜を助けるために走り出します。
皆の助けを借りながら/人生を壊しながら陽菜を探す
警察に追われる帆高でしたが、夏美の助けもあって、なんとか廃ビルの近くまで逃げてきます。しかし、廃ビルは異常気象で崩れており、階段で屋上まで登ることが出来ません。
非常階段に出ようとする帆高でしたが、待ち受けていた須賀に止められます。
「多くの人が幸せになるためには、1人の犠牲は仕方がない」というスタンスの須賀は、帆高に出頭するように説得します。
けれど、須賀の説得中に、銃を持った警察が雪崩れ込んできてしまいます。悪い事に、帆高の足元には前に投げ捨てた拳銃が落ちており、彼は須賀や警察に銃口を突きつけてしまいます。
警察は帆高から拳銃を奪って、彼を組み伏せます。組み伏せられた帆高は、手錠を掛けられそうになります。
その光景にハッとした須賀は、無我夢中で警察に掴み掛ります。
帆高は、なんとか警察を振り切り、廃ビルの屋上へと走ります。
無事に陽菜を助ける/東京は止まない雨に
「陽菜に会いたい」という強い願いを持ったまま、帆高は神社の鳥居を潜ります。
神社は帆高の願いを叶え、彼を遥か上空に吹き飛ばします。上空で帆高が見たモノは、恐ろしい怪物のようにうねる雨。
その雨を抜け、帆高は陽菜を見付けます。
帆高が陽菜の手を取って一緒に帰ろうと言いますが、陽菜は自分が戻ったら異常気象が止まらないと躊躇います。
帆高は、たとえ世界の形を決定的に変えてしまっても、自分は陽菜と一緒に居たいのだと彼女を抱き締めます。
そうして、2人は空から落下し、神社へと帰ってきます。
2人の戻った東京では、快晴は嘘の様に消え去り、上空で見た雨の怪物が暴れ回るのでした。
3年の月日が流れる
その後、3年の月日が流れます。
帆高は地元に帰り、高校卒業まで保護観察を受けていました。無事に高校卒業を迎えた帆高は、フェリーに揺られて東京に出てきます。
あの日以来、東京の雨が止むことは無く、降り続く雨のせいで東京の大半が沈んでしまっていました。
世界は変わってしまいました。
けれど、そんな変化も、大したことではないのかも知れません。
警察に逮捕された須賀は事業が成功し、自社ビルを持つ程になりました。
東京は雨に沈んでいきますが、電車の代わりに船の交通網が発達するなど、皆はそれなりに適応している様子です。
陽菜のお客さんだった人は、元々江戸は海を開拓してモノで、それが元に戻っただけだと口にします。
世界の形は変わっても、世界の営みは変わらない。世界なんて元々狂っていて、なにが正常かなんて分からない。
須賀はそんな風に帆高を慰めますし、帆高もなんとなくそれが正しいと思って3年を過ごしました。
そして、帆高は須賀に促されるまま、3年ぶりに陽菜に再会することにします。
しかし、3年ぶりの彼女の横顔を見た時、帆高は押し込めていた感情が溢れ出します。
「世界なんて変わらない」と自分を納得させていたのは、間違いでしかありませんでした。
なぜなら、自分が世界と彼女を天秤に掛け、彼女を選択したのは間違いのない事実なのだから。
2人は駆け寄って、抱き合います。そして、帆高は言うのでした。
「僕達は大丈夫だ」