新型コロナウイルス感染拡大を受け、緊急事態宣言が一都三県に再発令がされる模様です。
再発令される緊急事態宣言の概要と前回と異なる点、定額給付金の有無などを詳しく解説します。
緊急事態宣言が発令へ
東京都の一日の感染者数が1,000人を超えるようになったほか、全国の重症者数も日毎増加している傾向があります。
こうした感染拡大を受け、政府は1月7日夕方に緊急事態宣言再発令の方針を発表し、翌8日に正式発令する模様です。
昨年4月に発令された緊急事態宣言とは異なる点がいくつかありますので、確認してみましょう。
対象地域、発令期間
発令される地域や発令する期間です。
発令期間・対象地域
期間:2021年1月8日(金)~2021年2月7日(月)
対象地域:東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県
発令に関する概要については、7日(木)夕方に発表される予定です。
今回の発令では、午後8時以降の不要不急の外出自粛を求める動きが要になっているようです。
前回の発令と異なる点
昨年4月に発令された緊急事態宣言とは大きく異なるのがポイントです。
また、当初は一部の地域で発令されていたものの、4月16日には全国へ緊急事態宣言が発令されるようになりました。
2021年1月8日に発令される内容は、次の通りです。
2021年の発令
- 酒類を提供する飲食店、提供しない飲食店・カラオケ店に時短要請
- 要請に応じた店舗への1日6万円の協力金支給
- 学校の休校措置は無し
→一部の学校では時差登校やオンライン授業の実施 - 大学入試共通テスト、高校入試は実施
- 映画館、劇場は収容上限人数5,000人、収容率50%で継続
- Go To トラベルの延長措置
- 定額給付金の再支給は無し
昨年発令された緊急事態宣言では、国民ひとりひとりの強い外出自粛要請が出されていましたが、時短要請する業種が限られている点や対策を行った上での営業継続などいくつか緩和が見られています。
なお、発令されている内容は、感染者数の増加によって延長や給付金の再支給などの措置が取られることも推測されます。
他県への移動制限などの強制力は無い
昨年同様、都市封鎖(ロックダウン)といった強い措置ではないため、移動が制限されるといった発令内容ではありません。
引き続き個人の感染予防対策をしっかりと取った上で、他県への移動をすることができます。
通勤・通学以外の不要不急の県をまたぐ移動は控えるようにしましょう。
期間の延長や他地域の発令はあるか
緊急事態宣言再発令に伴い、東京・神奈川・千葉・埼玉以外の地域での発令や、期間の延長についてはまだ公表されていません。
しかし、昨年同様に全国での感染者数・重症者数が増加する傾向が見られるのであれば、他県への発令や期間の延長が行われることも大いに考えられます。
発令されていない地域であっても、引き続き可能な限り不要不急の外出や感染予防対策の徹底が求められます。
時短が生じる業種と影響
今回の発令では、午後8時以降の外出自粛を求めるものとして、以下の業種で時短の要請が求められてます。
影響を受ける業種
- 酒類を提供は午後7時までにし、午後8時までの営業
→カラオケも含む - イベントに関しては映画館、劇場、ホールの収容率50%で最大5,000人までであれば放映・開催可能
→主催者側の判断で中止・延期になる可能性あり
飲食店・カラオケ店以外には要請は無いものの、自主的に時短営業を始める企業が出ています。
上記以外にも時短営業や営業休止などを検討している施設があると予想されるため、発令期間中の営業時間の確認を行いましょう。
イベントの開催への影響
コンサートや各種イベントの開催状況は、発令後に主催者側が開催の是非を決定する予定です。
開催延期・中止発表が遅い理由として、「緊急事態宣言発令後の決定でなければ補償が得られないため」まだ方針を固めていないようです。
開催予定の主なライブ
- 「EXILE TRIBE」東京ドーム公演 1月28日~30日
- 「布袋寅泰」日本武道館公演 1月30日~31日
- 「ももいろクローバーZ」横浜アリーナ公演 1月15日
これから参加する予定のイベントがある場合は、1月8日以降の主催者側のホームページ、公式SNSアカウントの確認や問い合わせを行うようにしましょう。
定額給付金再支給の有無
全国民に一律10万円で支給された定額給付金ですが、2回目の支給は予定がありません。
「1日6万円の支給」というワードが浮かび上がっていますが、これは時短営業に応じた企業への「協力金」になります。
全国民1日に6万円の支給するという認識ではありませんのでご注意ください。
生活への影響
再発令によって私たちの生活に影響があるかどうかを解説します。
昨年は初めての発令であったため、混乱が生じたものの、前回のような大きな混乱は生じないものと推測されます。
これまで通り感染予防の徹底、外出自粛を意識するようにしましょう。
スーパー、薬局の品薄は発生しにくい
昨年の発令では、大衆が「買い占め」騒動が散見されました。
各スーパーや薬局では、食料品・トイレットペーパーといった生活必需品やマスク・アルコール消毒液などの感染予防対策品の買い占めを防止するために潤沢な在庫の確保、点数制限などの対策を施している模様です。
再発令によって買い急ぐような行動は必要ないため、これまで通り安心して買い物できるようになっています。
公共交通機関の運行状況
一都三県の首都圏鉄道網、路線バスにダイヤの減便などは発表されていませんが、「都営地下鉄大江戸線」は運転士への新型コロナウイルス感染によって、1月11日まで通常の7割の運行が予定されています。
また、JR東日本エリアの有料特急や大手私鉄の有料特急の運行についてはまだ発表されていないものの、便数の減便などの対応が行われる場合があるため、利用予定の方は予め今後の運行状況を詳細に確認するようにしましょう。
デリバリーサービスの営業はどうなるか
Uber Eats、出前館、menuなどのフードデリバリーサービスでは、現時点で営業の縮小などは公表されていません。
政府の発表では、デリバリーとテイクアウトであれば午後8時以降の営業は認めるとのこと。
昨年同様に加盟店の営業時間に準ずるため、注文したいレストランが午後8時までの営業である場合は、8時以降の注文ができなくなります。
ただし、デリバリー専門店の場合は8時以降も営業する場所が多いため、予め近隣のデリバリー専門店を把握しておくことをオススメします。
地域によっては配達員が外出自粛等で稼働しないことで、注文受付が一時的に停止することも予想されますので、自宅での食事の準備が難しい方は、ご自身でテイクアウト等で対応しましょう。
幼稚園・保育園・小中高・大学は通常どおり
幼稚園・保育園・小学校・中学校・高校・大学には一斉休校は要請しないようです。
しかし、自治体や私立校によってはオンライン授業の実施、授業時間の短縮などの独自対応を行う所もあるため、通っている学校の対応を確認するようにしましょう。
Go To トラベル事業は全国で停止延長
GoToトラベル事業は、一都三県のみならず全国で停止します。
また、今回発令されることでこれまで予定されていた再開日の12日以降も継続して停止する見込みです。
再開日はまだ公表されていません。
詳細は7日夕方の会見を経て判明する模様です。
予約済み、支払い済みのツアーの補償
すでに予約済みもしくは支払い済みの方は、これまで通り発令期間中に発着する分は国がキャンセル料を負担します。
Go To トラベルを利用したツアーが中止になり、旅行自体は禁止されていません。
キャンセルの詳細は、下記の関連記事で詳しく解説しています。
Go To Eatキャンペーンの取り扱い
昨年実施されたGo To Eatキャンペーンで、2021年3月31日までの予約分が対象になっています。
付与されたポイントは有効期限まで利用可能
参加事業で取得したGo To Eatポイントは、有効期限まで引き続き利用することが可能です。
なお、時短営業によって午後8時までの営業になるため、ポイントを利用して食事をしたい場合は午後8時までの営業であり、酒類の提供は午後7時までであることを留意しましょう。
営業時間外の予約は店舗に確認する
時短営業に従う店舗では、午後8時以降の予約はすべてキャンセルになることが予想されます。
期間中の8時以降に予約しているものがあれば、来店日前までに予約している店舗へ問い合わせを行うようにしましょう。
キャンセル後のポイントは返却される
時短営業によって来店が出来なくなった際は、予約したサイトで「キャンセル」を行うことで有効期限内のGo To Eatポイントが返却されます。
また、キャンセル手続きを行わずに来店しなかった場合は「不成立」となり、こちらも後日ポイントが返却される方針です。
返却日にポイント有効期限が切れている場合は「失効」となります。
なお、サイト上でキャンセル手続きができない場合は、必ず予約店舗へ連絡するようにしてください。