現在、SNSアプリのDMや端末のメッセンジャーアプリを利用したフィッシング詐欺が横行してLINEアカウントの乗っ取り被害が発生しています。
今回は、「私のLINEアカウントはロックされました」というメッセージが送られてくる原因と対処法、万が一乗っ取られた時はどうすれば良いのかを徹底解説していきます。
コンテンツ
私のLINEアカウントはロックされましたというメッセージが届く
SNSアプリのDMやメッセージアプリなどで下記のようなメッセージが送られてくるという報告が増加しています。
私のlineアカウントはロックされました、解除するには、何人かの友人の確認が必要となりますので、下のlineのサイトにログインして解除して頂けますか
[LINEのログインページによく似たサイトへのリンクURL]
また、それと同時に身に覚えのない決済メールが来た、LINEが使えず、ログインもできなくなったという声も同様に増加しています。
この件は深刻な被害に繋がるため、LINE公式からも注意喚起が出されています。
私のLINEアカウントはロックされましたというメッセージが届く原因
元々このメッセージはフィッシング詐欺の1つで、Facebookを中心にメッセージに送られてきたリンクをタップして電話番号を入力後に送られてくる認証番号を教えることでLINEアカウントが乗っ取られてしまうという詐欺でした。
電話番号の流出では無料サイトや懸賞サイトなどに登録した際に実はそのサイトが電話番号を横流ししている場合があったり、ベネッセやパナソニックなどが前例として挙げられますが、故意ではなく不正アクセスが原因で企業の顧客リストが流出した結果詐欺業者に電話番号が流出してしまう場合もあります。
詐欺メッセージが届く原因
- 電話番号やアカウントの情報が流出している
- 以前身に覚えのないリンクを踏んでしまった
- メッセージを送ってきた相手のアカウントが乗っ取られている
その他にも怪しいリンクを間違えてクリックしてしまったり、本物のサイトによく似た詐欺サイトに誘導されてしまった際に偽物とは気付かずに電話番号を入力してしまった可能性もあります。
また、詐欺業者は適当に電話番号を入力して手当たり次第にメッセージを送ってくる場合もあります
乗っ取られるとLINEが使えなくなる
もしLINEアカウントを乗っ取られてしまうと詐欺業者側の端末にアカウント情報が引き継がれてしまうので、突然自分のLINEが使用できなくなってしまいます。
最悪の場合、課金やLINEPayの不正利用で身に覚えのない請求が発生して毎月のスマホ代が高額になってしまう恐れもあります。
特に一番大きな被害として、トーク履歴や友だちリストの消失が挙げられます。
しっかりバックアップをしておかないと、もしアカウントを復旧できたとしてもトーク履歴や友だちリストが戻ってこない場合があるので注意が必要です。
乗っ取りは自分だけでなく周りの人にも迷惑が掛かってしまう
自分のアカウントが乗っ取られてしまうと、そのアカウントで繋がっている人達に自分が送られて来たものと同様の内容のメッセージが送られてしまいます。
そしてその人のアカウントも乗っ取られてしまうとまた更に別の人へと、被害が連鎖的に広がって行ってしまいます。
現時点で詐欺メッセージが確認されているサービス
元々このメッセージによるフィッシング詐欺はFacebookで行われていましたが、現在ではTwitterやインスタグラムなどのSNSアプリやメッセージ、メッセンジャー、SMSなどのメッセージアプリでも詐欺メッセージが確認されています。
いずれの場合もほとんど文章の内容は変わりませんが、「元気?」「暇してる?」など話しかけてくる一言目の文章が送られてくるアプリによって異なる場合があります。
また、本物そっくりの誘導サイトで電話番号を入力した後に認証番号が送られてくるパターンとメールアドレスやID、パスワードを入力してログインするだけのように見えるサイトに誘導されるパターンの2種類が確認されています。
LINEアカウントを乗っ取ろうとする目的
詐欺業者が電話番号と認証番号を利用してアカウントを乗っ取ろうとするのは、最終的にはお金を騙し取ることです。
主にこの手の詐欺で使われるのは、乗っ取られたアカウントを返して欲しければプリペイドカードやギフトカードの番号を送れと本来のアカウントの持ち主にメッセージが送られてきたり、乗っ取ったアカウントの知人たちへ「プリペイドカードを買って番号を教えてほしい」とアカウント主を装ってお金を騙し取る手口です。
また、LINEには便利な機能が複数存在します。
LINEKeepに保存したデータの不正使用に注意
パスワードを忘れてしまった際の救済措置としてLINEKeepにパスワードのスクリーンショットや重要な情報を保存していると、万が一LINE乗っ取りに遭った際にLINEKeepのデータを覗かれてしまいます。
そこに書かれた情報を元にLINE以外のサービスも不正利用されてしまう恐れがあるので、LINEKeepに保存するデータは万が一他人に見られたら困るものは避けて保存しましょう。
クリックして乗っ取られた時の被害の例
万が一送られてきたメッセージに書かれているURLをクリックして乗っ取られてしまうと、そのアカウントで勝手にスタンプを購入されてしまったりLINEPayを不正利用されてしまう恐れがあります。
また、そのアカウントで繋がっている知人たちが次のターゲットとなってしまうので人間関係の悪化につながる恐れもあります。
更に、詐欺業者は乗っ取ったLINEアカウントを売却して購入者が犯罪に利用してしまう場合もあります。
LINEアカウントが乗っ取られる流れ
LINEアカウントは、主に以下のような流れで乗っ取られてしまいます。
LINEアカウントが乗っ取られる流れ
①ログインするタイプの場合
- 知人を装った詐欺業者から「私のアカウントが乗っ取られました」というメッセージが送られてくる
- メッセージに書かれているリンクをクリックまたはタップすると、本物そっくりのLINEログインページへ誘導される
- 画面に従い入力していくとLINEアカウントが乗っ取られ、自分のLINEの画面には初期画面が表示されるか現在LINEを利用できませんという画面が表示される
- 詐欺業者が自分のフリをして繋がっている人たちに①と同様のメッセージを送り、次々と被害者を増やしていく
②電話番号と認証番号を教えるタイプの場合
- 知人を装った詐欺業者から「私のアカウントが乗っ取られました」というメッセージが送られてくる
- 指示通りリンク先のサイト(本物のLINEログインサイトURLが送られてくる)に電話番号を入力してログインしようとすると、メッセージやSMSで認証番号が送られてくる
- 送られてきた認証番号と自分の電話番号を教えると詐欺業者がその情報を利用して不正ログインする
- LINEアカウントが乗っ取られ、自分のLINEの画面には初期画面が表示されるか現在LINEを利用できませんという画面が表示される
- 詐欺業者が自分のフリをして繋がっている人たちに①と同様のメッセージを送り、次々と被害者を増やしていく
メッセージを送ってきた本来のアカウント主がアカウントを乗っ取られたことに気付いていない場合もあるため、早めに乗っ取られている可能性があることを教えてあげる必要があります。
私のLINEアカウントはロックされましたというメッセージが届く時の対処法
もし「私のアカウントはロックされました」というメッセージが来ても、落ち着いて対処をすれば問題ありません。
まずはそのアプリごとに通報方法は異なりますが、通報をして運営に不正ログインされそうになったことを報告しましょう。
LINEの場合は該当のメッセージを長押しするとメニューが出てくるので、通報をタップすることで通報できます。
次にメッセージを送ってきた相手との間にメールや電話、別のアカウントなど他の連絡手段がある場合はアカウントが乗っ取られている可能性があり、スパムメッセージが送られてきたことを伝え、今一度ログイン状態を確認してもらうよう連絡しましょう。
必ずメッセージに書かれているURLは開かないように気を付け、万が一開いてしまってもリンク先のページでは何も入力せずにアプリまたはブラウザを閉じるようにしましょう。
人に聞かれても個人情報や認証番号を教えない
LINEでは、認証番号を他人が要求する必要は基本的にありません。
もし親しい間柄の人でもログインに必要な個人情報や認証番号は教えないようにしましょう。
他端末でのログインを許可しない
あらかじめ他の端末からログインできないようにしておくことで、万が一URLをクリックしてしまったとしても不正ログインされるのを防止することができます。
①LINEのホーム画面右上にある歯車マークを押します。
②設定画面が表示されるので、赤枠のアカウントを選択します。
③赤枠のログイン許可、パスワードでログインの右横にあるスイッチをオフにします。
パスワードでのログインをオフにした状態でもQRコードログインや生体認証ログインなど、他のログイン方法があるのでLINEにログインできなくなるわけではないので安心しましょう。
ログイン中の端末を定期的に確認する
不正ログインが疑われる場合や不審なメッセージが届いた場合以外にも、定期的にログイン中の端末を確認することも大切です。
まず、ログイン許可と同様に設定からアカウント設定ページへ移動します。
ログイン中の端末という項目の所をタップすると、現時点でログインされている端末の種類といつログインされたかなど、どの端末からログインしているのかが分かるようになっています。
この中で身に覚えのない端末からのログインが表示されている場合はログアウトをタップして被害拡大を防ぎましょう。
詐欺の疑いが高いメッセージの見分け方
詐欺の疑いが高いメッセージは日本語が不自然であることが多く、翻訳サービスで作られたような文章になっています。
また、「助けて」「緊急」などユーザーを慌てさせて判断力を鈍らせるような言葉を多く使ってきます。
不自然ではない文章やサイトだったとしても詐欺サイトである可能性が0%になるわけではないので、個人情報を入力する際はできるだけ警戒しましょう。
その他の見分け方については、以下の記事で詳しく解説しています。
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アカウントを乗っ取られてしまった場合の対処法
電話番号通りの端末を持っているのはこちら側なので、詐欺にあった時と同じように電話番号を入力後に送られてくる認証番号を入力することでアカウントを取り戻すことができます。
ただし、タブレットやパソコン版のLINEでログインしていてまだ操作が可能な状態の場合は、ログイン中の端末から乗っ取り業者の端末をログアウトさせた後にパスワードを変えるという方法で乗っ取られる直前までのトーク履歴を犠牲にすることなくアカウントを取り戻すことが可能です。
アカウントの復旧が済んだら、念のためパスワードを変更しましょう。
誕生日や電話番号の末尾など容易に想像しやすいものは避け、できるだけ長く複雑なパスワードにすることがポイントです。
パスワードの変更方法は以下の記事で詳しく解説しています。
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もし乗っ取られている間に乗っ取り業者が送信した身に覚えのないスパムメッセージがあった場合は、被害拡大を防ぐためにも送信取り消しや削除を行いましょう。
送信取り消しのやり方は、以下の記事で詳しく解説しています。
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タブレットやパソコンでログインしていなかった場合は完全復旧が難しくなる
もしタブレットはパソコン版のLINEでログインしていなかった場合、アカウント自体の復旧も難しくなる危険性があります。
他端末でログイン出来ていれば詐欺業者にアカウントに登録している電話番号を変更されても他端末側の設定で自分の電話番号に戻すことが可能です。
しかし、スマートフォンのみでログインしていた場合はトーク履歴の復元が困難になる他にも、詐欺業者側が乗っ取ってすぐにアカウントに登録している電話番号を変えられてしまうと自力でログインできないため復旧が困難になります。
トーク履歴のバックアップは大切
LINEは、事前にバックアップを取っておかないとトーク履歴を引き継ぐことはできません。
いつアカウント復旧をすることになっても安心できるように、定期的にトーク履歴をバックアップする癖を付けておきましょう。
トーク履歴のバックアップや復元方法については以下の記事で詳しく解説しています。
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LINEアカウントが復旧できなかった場合
LINEアカウントの復旧が難しい場合は、こちらからLINE公式に問い合わせることが可能です。
もし過去にLINEのプロフィール画面や登録時の画面など、自分がアカウントの持ち主である証拠になる可能性のあるスクリーンショットを持っている場合は添付しておくと対応がよりスムーズになる可能性があります。
更に、フィッシング詐欺のメッセージをLINEに報告する方法はLINE公式ページからも確認できます。
家族や知人にアカウントが乗っ取られてしまったことを伝える
二次被害を防ぐためにも、LINE以外の連絡手段を使って以下の事を伝えましょう。
家族や知人に伝えるべきこと
- 現在LINEのアカウントが乗っ取られていること
- 自分のアカウントからメッセージが送られてきてもリンクをクリックしないでほしいこと
- もしクリックしてしまうと自分と同様にアカウントが乗っ取られてしまう可能性があること
- LINEが乗っ取られている間の連絡先
今回のようなフィッシング詐欺は増加傾向にある分過去に似たような経験のある人や知識として知っている人もその分増加しています。
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