2019年1月6日の報道で、LINEが「信用スコア(LINEスコア)」を利用して融資サービスを開始することがわかり、個人情報の収集についてユーザーの間で賛否の声が上がっています。
以下で、LINEの信用スコアとは何なのか?についてや情報漏えいの可能性、LINEスコアは拒否できるのか、どんな情報が使われるのか、ユーザーにとっての導入のメリットについて徹底解説します。
LINE信用スコアとは!?
2019年1月6日の報道で、LINEが「信用スコア(LINEスコア)」を利用して融資サービスを開始することがわかり、個人情報の収集についてユーザーの間で賛否の声が上がっています。
そもそも信用スコアとはなんなのかというと、オンライン決済や電子マネーの利用履歴、過去の借り入れ情報を元に、ユーザーの信用力を数値化したもののことですが、LINEが算出する「LINEスコア」にはLINEアプリのデータも含まれます。
クレジットカードやローンの利用・返済履歴などを元に、その審査にも用いられるクレジットスコアは一般的に認知されていますが、「信用スコア」の利用範囲は融資の審査のみにとどまらず、私達の生活の中の様々な場面で用いられるようになると言われています。
例えば信用スコアをいち早く導入した中国の「芝麻信用」では、信用スコアが高いと進学や消費生活の様々な場面(シェア自転車のデポジット免除など)で優遇を受けられ、逆に犯罪行為や支払いの遅延で信用スコアが下ると不利益を被る仕組みになっており、信用スコアは中国国民の生活に深く関わっています。
また、ドコモやソフトバンクなどの通信大手やヤフーも信用スコアを導入しており、すでに日本でもユーザーの行動はビッグデータに集めて解析され数値化されています。
通信サービスを提供している会社からはユーザーの行動は丸見えですから信用スコアを算出することは容易であり、LINEが信用スコアを導入したのもそのためです。
情報漏えいの可能性高い!?
LINEが信用スコアを導入するということは、つまりLINEを通したネット上での私達の行動が解析されるということになります。そこで気になるのが個人情報流出の可能性はあるのかというところです。
以前から一部のユーザーの間では「LINEを使うと個人情報が漏れる」という不安の声がありましたが、LINEのようなメッセージサービス、ひいてはネットを利用している以上、完全に安心ということはありません。
それでも、これまでLINEが管理している個人情報が流出したという事例はなく、またLINEのホームページでは個人情報保護について下記のように説明しています。
私のLINEは大丈夫なのか!?
もしも知らないうちに情報を集められ「信用スコア」を付けられているとしたら、なんだか不安に感じるユーザーも少なくないのではないでしょうか。
2018年11月27日にLINEスコアの導入が発表された場では、LINEスコアはユーザーの同意の元に作成されるとアナウンスされています。
そのため、LINEアプリを使うために半ば強制のような形でLINEスコアの作成にも同意しなければならないということはありません。信用スコアを作成されるのが嫌なら同意しなければ良いのですね。
使われるとしたらLINEの、どの情報!?
2018年11月27日の発表によると、LINEスコアの算出にはユーザーが入力した年収や家族構成などの属性情報に加えて、以下の「非金融領域・オンライン行動データ」が用いられます。
- コミュニケーションの頻度
- 新旧の友だちの増減など人間関係の変化や傾向
- LINEニュースの閲覧内容や利用時間などの傾向
トークの内容や誰とやりとりをしているのかといった直接的な情報はわからず、ニュースの好みやユーザーが関心のある事柄においてもその傾向を分析するだけとのことです。
LINEスコアを利用したからといって、全ての情報が見られるようになることはないと言えます。
LINEスコア導入のメリットは?
信用スコアが高ければ、ユーザーにとってもLINEスコア導入のメリットはあります。LINEでは2019年上半期に開始予定の個人向けローンサービス「LINEポケットマネー」でLINEスコアを利用し、貸出金利や利用可能額を割り出します。
フリーランスで働いていて信用情報機関による従来の審査ではローンが通りにくいといった方も、実際の生活に即した信用スコアが高ければお金を借りることができるといった場合や、金利が低くなるといったメリットもあり、これからの時代は信用スコアがどんどん普及していくことになるでしょう。