Yahoo!プライバシーポリシーが改定されると話題になっています。
今回は、Yahoo!プライバシーポリシー改定の詳細や内容などについて徹底解説していきます。
コンテンツ
Yahoo!プライバシーポリシー改定が話題に
2019年10月1日から、Yahoo!のプライバシーポリシーが改定されると話題になっています。
2019年9月9日にYahoo!から、利用者に対して「プライバシーポリシー改定のお知らせ」が届きました。
Yahoo!は6月に信用スコア作成などを発表しましたが、これが外部企業にも提供されるとされていたため、「個人情報を売られるのではないか?」と話題になっていました。
6月の信用スコア作成のアナウンスに関しては、下記の記事にて詳しく紹介しています。
自分のYahooがIDを7月から他の所に売り渡されるシステムに!?詳細と個人情報提供を無効にする方法を徹底解説
今回も突然のアナウンスであり、個人情報に関する内容だったため、利用者に不利益のある改定が行われたのではないかと危惧する方が多いようです。
Yahoo!プライバシーポリシーの主な変更点
下記では、Yahoo!プライバシーポリシーの主な変更点を紹介していきます。
信用スコアの初期設定をオフに
2019年6月に、Yahoo!は利用者の信用スコアを作成すると発表しました。これは、利用者の購入履歴や閲覧履歴を基に利用者に点数を付けるもので、外部企業にも提供されるとしていました。
信用スコアの明確な作成基準が分からず、仮に低いスコアが作成された場合、不利益が発生する可能性があるのではないかと言われてきました。
今回のプライバシーポリシーの変更では、デフォルト状態でオンになっていた信用スコア作成が、デフォルト状態でオフへと変更されています。これにより、知らない間に信用スコアが作成されていたという問題が解決されました。
他にも、信用スコアに関して以下の様に変更が行われました。
信用スコアに関する変更点
- デフォルトでは、作成がオフに変更
- 9月30日までに作成された信用スコアは破棄される
- 9月30日までに手動で信用スコア作成をオンにしていた人は、継続してオンのまま
グループ企業との連携強化
プライバシーポリシーでは、グループ企業との連携を今まで以上に強化すると明記されています。グループ企業間で、閲覧履歴や購入履歴などを共有し、よりよい情報提供を行うとしています。
例えば、Yahoo!ショッピングでベビー用品を購入すると、Yahoo!トラベルで子どもに関連する施設の案内が来ると言ったモノだそうです。
このグループ企業との連携強化のための情報提供も、デフォルトではオフになるようです。
2019年内に信用スコアが見れるように変更
現在、信用スコアは当事者は確認することができません。その為、ユーザー間には「一体どんな情報を外部企業に提供されているのか?」という不安が大きかったようです。
今回のプライバシーポリシー変更の際に、2019年内に当事者が信用スコアを見れるように変更されると記載されました。
- 具体的にいつ頃実装されるのか?
- 閲覧方法はどうなるのか?
- 企業に提供されるスコア情報と個人で確認できるスコア情報は全く同じなのか?
以上の情報は、まだ明確になっていません。
10月からZホールディングスに社名変更
Yahoo!japanの運営会社はヤフー株式会社でしたが、ヤフー株式会社2019年10月1日から「Zホールディングス」へと社名変更を行います。この社名変更には、「YからZへと進む」という意味が込められている様です。
ヤフーのプライバシーポリシーには、既に「Zホールディングスの関連企業」という表記になっていますが、これは旧ヤフー株式会社を指しています。突然、見知らぬ企業への情報提供が始まる訳ではありません。
グループ企業の範囲
グループ企業への情報提供強化とされていますが、Yahoo!japanのグループ企業のサービスの主だったものは以下の通りです。
Yahoo!japanのグループ企業サービス一例
- アスクル
- ebookjapan
- ジャパンネット銀行
- ソフトバンク
- PayPay
- Yahoo!ショッピングなどのYahoo!を冠するサービス
提供されるデータとされないデータ
グループ企業や外部企業に提供されるデータは以下の様になっています。
- 複数のIDが同一だと判断するための識別子
- 年代性別などの個人属性情報
- 閲覧履歴や購入履歴などの行動履歴
グループ企業や外部企業に提供されないデータは以下の様になっています。
- 氏名や住所などの個人識別情報
- 電話番号やメールアドレスなどの連絡先情報
- 口座番号、カード情報などの金融関連情報
- 要配慮個人情報
- 通信の秘密にあたる情報
- GPS位置情報
- Yahoo!スコア
※別途、利用者の同意があった場合は提供される情報もあります。
設定の確認・変更方法
下記では、信用スコアなどの設定の確認方法を紹介していきます。
信用スコア作成
Yahoo!のトップページの「三」のマークをタップします。
自身のIDをタップします。
「プライバシー・メール配信」へと進みます。
「ヤフー信用スコアの作成・利用」へと進みます。
チェックを外すことで、Yahoo!信用スコアの作成を停止することができます。
現在はデフォルトでYahoo!信用スコアの作成はオンですが、10月1日以降はデフォルトでオフに切り替わります。
グループ企業へのデータ提供
Yahoo!トップページの「三」をタップします。
自身のIDをタップします。
「各アプリケーションでのデータ利用」を開きます。
情報提供を停止させたいサービスやアプリの「無効」をタップします。
確認が出るので「決定」をタップします。
情報提供が無効になった旨が表示されます。
外部企業へのデータ提供
Yahoo!トップページから「三」をタップします。
自信のIDをタップします。
「外部企業へのデータ提供設定」を開きます。
情報提供を停止したい企業を選択して、設定完了です。
基本的には個人情報取り扱いの明確化
今回のプライバシ―ポリシー変更は、基本的には個人情報の取り扱いの明確化を主にしたものです。また、批判の多かった「勝手に利用者をスコアリングして、外部に教えるのか?」という意見に対応して、信用スコアの作成などを同意制に変えた形です。
今回のプライバシーポリシー変更は、個人情報保護を重視する社会情勢や6月にあった不安の声に応えた形で、特に利用者に不利益になる変更は無さそうです。
個人情報に関してはリクナビで問題になったばかり
先日、最大手就活サイトが、就活生の内定辞退率を予測して売っていたことが判明して大きな事件になっています。
この内定辞退率は、就活生の登録情報や選考の進み具合なをから、算出したもので、内定辞退率が高ければ企業の選考に影響を及ぼすと予想されています。
これを就活生の同意なく行っており、個人情報保護法に抵触している可能性が高く、個人情報保護委員会からも指摘を受けています。
リクナビは就活のシェアNO1であり、「登録しなければ就活ができない」という就活生もいる程です。しかも、就職活動に関するサイトである為、個人情報は事細かに入力する必要があります。
このような事件もあり、個人情報への関心は非常に高くなっています。これを受けて、今回のようなユーザーの個人情報保護を明確化したプライバシーポリシー変更が行われたのかも知れません。
削除した筈のIDにメールが届く問題も発生
今回のプライバシーポリシー変更自体に問題はないと思われますが、同時に問題が露呈したと言われています。
それは、Yahoo!IDを削除した筈の人に、プライバシーポリシー変更のお知らせが届いていることです。
「Yahoo!はIDを削除しても、破棄されずに残されているのではないか?」という懸念に繋がっています。
また、見知らぬIDからメールが届いたと言う方もいるようです。システム側のバグの可能性もありますが、知らない誰かが勝手にIDを作成していたという事も考えられます。
「勝手に作られたIDのせいで信用スコアが下げられた」なんてことも起こり得るのではないかと不安の声もあるようです。