Danbooruが無断転載ではないかと話題になっています。
今回はDanbooruが無断転載ではないかと話題になっている詳細や画像AI生成サービスで問題視される点について徹底解説していきます。
コンテンツ
Danbooruが無断転載ではないかと話題
画像AI生成サービスが著作権を侵害するのではないかという事や絵師の仕事を奪うのではないかという事について、沢山の議論がなされています。
そんな中Danbooruというサイトが無断転載なのではないかと話題になっています。Danbooruは海外のサービスですが、日本の絵師さんがTwitterに載せた萌え系や成人向けの画像などが多数掲載されています。
騒動を聞いた絵師さんやそのファンの方がDanbooruを確認した上で、「自分はこのサイトに絵を上げたり許可したりしていないのに、勝手に上がっている」と周知する人が出始め、無断転載なのではないかという疑惑が加速した形です。
無断転載の問題点や画像AI生成サービスについては、以下の記事で詳しく解説しています。
テラーノベルで無断転載が横行している詳細や対処法など徹底解説
Stable Diffusionを日本語で利用する方法について徹底解説
画像AI生成サービスNovelAIがDanbooruを餌にしているとされる
画像AI生成サービスが何かと話題ではありますが、Danbooru自体は画像AI生成サービスではなく、画像を載せているサイトです。
昔からよくあるサイトではありますが、問題視され始めたのは画像AI生成サービスNovelAIがDanbooruの画像を餌にしているとされたことによります。
NovelAIは10月3日にリリースされた画像AI生成サービスで、萌え系美少女をうまく生成できると話題になりました。そんなNovelAIの公式Twitterアカウントが、データ学習元にDanbooruを使っていると投稿しました。
画像AI生成サービスは、AIが画像の描き方を参考にして成長し、より精度の高い絵を生み出せるようになっていきます。この成長のための学習に使われる絵が餌と言われます。
つまりNovelAIがDanbooruに載せられている画像をデータベースに学習し、今後の画像AI生成に使っている訳です。
mimicの騒動から話題に
画像AI生成サービスが問題視される大きなきっかけとなったのは、サービスの1つであるmimicのリリースです。
mimicでは特定の絵師さんの画像を学習させることで、その絵師さんの書き方や絵の作りを真似、その絵師さんのそっくりな絵を生成できるようになるというものです。
これによって勝手に人の画像を読み込ませて、偽者の絵を作り出す人が出てくるのではないかと懸念された訳です。
mimicの騒動については、以下の記事で詳しく解説していきます。
Danbooruが無断転載なのか
Danbooruが無断転載なのかや問題点とされている所などについて紹介していきます。
ソースが明記してあり殆ど一般公開されているフェアユースと見られる
Danbooruには沢山の画像が掲載されており、作者側もその掲載を知らなかったという事が問題視されています。
ただDanbooruは画像のソースや作者が明記しており、元のツイートにリンクで飛ぶこともできます。
またサイトに載っている画像は、元々一般公開しているものです。(Twitter側で無断転載している方は別として)他の方が自分が描いたと言い出す可能性も低く、問題ないフェアユースだと見られています。
引用と転載は違う
Danbooruの扱いで問題とされているのは、引用か転載かという点です。
一般的に転載とは他者の著作物を複製し、公開されていたものとは別の場所に公開し直すことを言います。
引用は著作物のソースを示しながら、自分の著作物な中に公開する事と一般的に理解されます。
線引きは難しいですが、よく言われるのは他者の著作物をメインとすれば転載、自分の著作物をメインに据え、他者の著作物は補助に回っている場合は引用と判断され易いです。
Danbooruの場合は引用元のソースが明示しており、他社の著作物はコンテンツの中の1つであるため、引用と考える方が主となっています。
抗議があれば3日程度で削除
Danbooruは掲載に対する削除要請があれば、3日程度で削除するとされています。
こちらから連絡すれば対応して貰えるとしているので、気になる方は要請してみるのが良いでしょう。削除したい各投稿へのリンクと、自分自身も絵であることの証明を入れる必要があります。
ただDanbooruに削除依頼をしても、NovelAIから削除される訳ではないので気を付けて下さい。
NovelAIと関係ないと声明も出されており画像AI生成サービス側の問題
ご自身の描いた絵をNovelAIに利用されたくない絵師様にとって最も効率的な手段は、NovelAIに直接問い合わせをして、 同社の学習データから自分の絵を削除、そしてAIアートを生成する際にユーザーが入力する「プロンプト」(指示文)から自分の名前やハンドルネームを除外するよう、要求することです。
現時点ではNovelAIの学習データはすでに完成しており、AIモデルの構造上、例えDanbooruから絵を削除したところで、その絵から学習された情報がNovelAIの手元から勝手に無くなるわけではありませんので、ご注意ください。例えDanbooruに一度も上がっていない絵でも、PixivやTwitterに掲載されてる時点でNovelAI等に収集される可能性が高いと思っていいでしょう。
つまりNovelAIがDanbooruから収集できる絵は、そのままPixivやTwitterから収集できるものでもあると考えていただければ幸いです。
そもそも、NovelAI等のAIアート生成サービスの殆どは、Stability.ai社が提供しているソフト、Stable Diffusionをベースにして、各自のAIモデルを仕上げています。
Stable Diffusion自体は、50億枚もの絵をインターネットのいろいろなところから学習データとして収集することで出来上がったものです。
それこそ、絵師様がよく使ってるTwitter、Pixiv、ArtStation、DeviantArtなどのサイトだけでなく、Reddit、Pinterest、Facebook、Google画像検索などなど無数に、ということです。
Stable Diffusionの中に取り込まれている絵であれば、今更Danbooruから削除しても効果は薄いと思われます。つまり絵師様にご理解していただきたいのは、AIアート生成サービスのAIモデルはDanbooruだけでなく、インターネット全体を糧にして学習を行っていることです。
絵はインターネットのどこかでオープンに公開されてる以上、学習データとして取り上げられる危険が常にあります。
AIモデルの開発者に問い合わせする以外に、それを防ぐ方法はありません。
引用元:Danbooru
Danbooru側も無断転載と言われている事や画像AI生成サービスについて、タグ荒らしの動向などは把握しているとの事です。
10月5日には日本語で「我々がNovelAIに関係していないことと、彼らがしてることを、支持はおろか容認もしていないことをはっきりさせたく存じます」といった声明文を発表しています。
また「現時点ではNovelAIの学習データはすでに完成しており、AIモデルの構造上、例えDanbooruから絵を削除したところで、その絵から学習された情報がNovelAIの手元から勝手に無くなるわけではありません」「例えDanbooruに一度も上がっていない絵でも、PixivやTwitterに掲載されてる時点でNovelAI等に収集される可能性が高い」ともアナウンスし、問題があるのならNovelAI側に対応して貰うしかないとしています。
画像AI生成サービスは絵師の仕事を奪うとも話題に
画像AI生成サービスについては、絵師さんの仕事を奪う事になるのではないかとも話題になっています。
なろうや小説投稿サイトで画像AI生成サービスで表紙を作る流れはある
絵師さんの画像を必要とする方に、小説投稿サイトに投稿している方々がいます。
小説投稿サイトでは他の作品よりも目につきやすくするために、自身の小説作品に表紙画像を付ける事が可能です。
表紙画像が綺麗なものであればそれが作品のイメージが読む人に伝わり易いと共に、かわいい絵やキャラだからと興味を持って作品を読み始めてくれる方もいる訳です。
小説を投稿する方にとっては自身の作品の顔となり、PVを上げてくれるかもしれない表紙画像は、お金を払ってでも絵師さんに頼みたい訳です。
しかし現在小説投稿サイトに投稿している方の中で、画像AI生成サービスで表紙を作る事が流行り始めています。サービスによっては無料かつ一瞬で生成できるため、絵師さんの需要が一定数下がると見られています。
mimicの炎上の詳細について徹底解説
mimic 最近リリースしたミミックが炎上し話題になっています。 今回はミミックの炎上の内容や問題点について解説します。 コンテンツ1 イラストを学習・作成するAIミミックがリリース2 ミミックの炎上 ...
続きを見る