Web検索がより便利になるシステム、まとも検索が公開されました。
今回は、まとも検索の詳細や通常のGoogle検索や他の検索エンジンとの違い、まとも検索の効果的な使い方を徹底解説していきます。
コンテンツ
まとも検索が公開
2022年2月19日に、アプリ、ウェブサービス開発者の村上福之さんがまとも検索というWeb検索サービスサイトを公開しました。
この公開を受けてネットユーザー達の間では新しい時代の幕開けだという意見や、逆に昔のネット環境に戻っていくようだという過去を懐かしむ意見など、様々な反応が湧き起こっています。
特にネットの情報に慣れておらず偽の情報に踊らされてしまう危険性の高い人が多い層である、高齢者や子どもでも安心してブラウザを利用させることができそうだと公開から1週間も経っていないのにも関わらず既に新たな活用方法への期待が寄せられています。
まとも検索の詳細
まとも検索はGoogleの検索エンジンを使用しているので、検索結果に表示されるのはGoogle検索と同様です。
しかし細かく検索条件を指定することでその検索結果にフィルターをかけて、より高度な情報のみに絞って検索結果を表示させることができるサービスです。
公的機関の情報やより高度な情報のみを検索結果に表示させることで情報の精査がしやすくなり、信憑性の高い情報のみを集めることができるのでより正確に調べたかった内容を理解しやすくなります。
Google検索との違い
通常のGoogle検索では、現状検索結果の上位に表示されるようSEOという検索エンジンの仕組みを利用したマーケティング手法を用いたサイトが上位に表示されやすくなっています。
しかしSEOを意識したサイトには商品の宣伝サイトや広告の多いまとめサイトが多く存在します。
そのため、ユーザーが本当に知りたかった情報が載っていなかったり信憑性が低いためそのサイトに書かれている情報が信用できない場合があります。
まとも検索を使用すると公的機関や教育機関などの情報の出所がはっきりしているサイトのみが表示されるので、より正確な情報を入手しやすくなります。
また、広告の多いサイトにアクセスしなくて済むので誤って広告をタップしてしまったりそれに付随する強制ページ遷移が少なくなるのでネットサーフィン時のストレスも軽減されます。
ディレクトリ検索エンジンとの違い
ディレクトリ検索エンジンとは、人間の手によってWebサイトがカテゴリ化された検索エンジンの事です。
1996年から2018年までヤフーから提供されていたYahoo!カテゴリが主なディレクトリ検索エンジンとしてよく親しまれていました。
検索結果に表示されるサイトを絞るという点ではディレクトリ検索エンジンとまとも検索はかなり似ていますが、ディレクトリ検索エンジンの場合は人の手間を掛けてWebサイトを確認しています。
そのため他の検索方法よりも精度が高い分、表示されるサイト数が少なくなってしまいます。
それに対してまとも検索はGoogle検索の表示結果の中から公的な情報を抽出するだけなので検索結果に表示されるサイト総数は多く、広範囲の中から精度の高いサイトを見つけることができます。
検索オプションは5種類
まとも検索で使用できる検索オプションは5種類存在します。
複数のオプションを選択することはできないため2つ以上のオプションで限定したい場合はそれぞれの検索結果で確認するか1つ目の検索ワードを2つ目の検索結果の検索窓にコピー&ペーストする必要があります。
用途に合わせて適切な検索オプションを選択しましょう。
検索オプションの説明
- 公的機関に限定:学校や職業訓練法人などの教育機関、地方公共団体、政府や独立行政法人などの公的機関が運営しているサイトのみが検索結果に表示されます。
- 医療情報に限定:大学や大学病院の情報のみが検索結果に表示されます。
- 国内論文に限定:国立情報学研究所、大学や専門学校などのサイトのみが検索結果に表示されます。
- PDFのみ:PDFファイルには論文などの正確な情報が多く、分かりやすい資料を見つけやすくなります。
- 英文論文限定:生命科学や生物医学に関する情報やアメリカ国立医学図書館など、英語圏の学術記事を検索することができます。
まとも検索の使い方
こちらからまとも検索のサイトへアクセスします。
まとも検索のページを開けたら、検索ワードという窓の所に自分が調べたい内容のキーワードを入力します。
次に右の画像の赤枠部分であるオプションのプルダウンをクリックします。
今回は手洗いの正しい方法を調べたいので、医療機関に関するサイトのみを表示するように医療情報に限定という部分をクリックして選択します。
プルダウンの選択が終わったら検索ボタンをクリックします。
条件に沿って特定のサイトのみに絞られた検索結果が表示されます。
複数のオプションで調べたい時の設定方法
先ほどの検索結果のページで、赤枠の部分をマウスドラッグまたはクリックして選択状態にします。
右の画像のようにキーワードが青くなったら、キーボードのCtrlとCを同時に押すか、青い選択状態の文字の上でマウスを右クリックしてコピーを選択します。
ブラウザの戻るボタンでまとも検索のページに戻ります。
今度はイラスト付きの分かりやすくまとめられた状態の資料を見たいのでオプションのプルダウンをクリックします。
PDFのみを選択し、検索ボタンをクリックします。
検索結果が表示されたら、検索窓の赤枠のあたりを1回クリックして、スペースキーを1回押します。
カーソル(縦の棒)が表示されたら、キーボードのCtrlキーとVを同時に押すか右クリックで貼り付けを選択します。
両方のキーワードが入力できているのを確認したら、赤枠の虫メガネのマークかEnterキーを押せば2つのオプションで同時に検索ができます。
まとも検索が作られた経緯
まとも検索の製作者は、個人開発者でありブロガーでもある村上福之さんです。
村上さんは家族が体調を崩した時に医療情報を検索しようとしても検索結果に表示されるのが信憑性の低い広告サイトやまとめサイトばかりが表示されるネットの現状に憤りを感じ、まとも検索を製作しました。
そして2022年2月13日にIT系ブログのDKBによって発表されたGoogle検索は死んでいる(Google Search Is Dying)という指摘記事が話題になり、その記事の中でGoogleに勝つレシピの1つとして検索結果の上位に表示されるようなまとめサイトや広告サイトに支配されたカテゴリーに特化した検索エンジンの製作が挙げられていました。
この記事が話題になったことをきっかけに、まとも検索が公開されたのです。
まとも検索の活用例
まとも検索ではより信頼の高い情報を調べることができるので調べものやレポート作成、論文製作における参考元を探す際に便利です。
特に医療に関する情報や行政の制度、統計などを調べたい時に活用できます。
また、自分の好きなキャラクターで何気なく検索したら自分の知らなかった自治体とのコラボ情報があったという意見もあります。
まとも検索を利用する際の注意点
まとも検索は医療や育児、制度に関する情報により高い精度を出してくれるため、緊急性の高い情報を調べたい時にかなりの力を発揮します。
しかしダイエットや知恵袋、流行のファッションなど公的機関が出していなさそうなジャンルに関する情報の精度はかなり低くなってしまいます。
一部の公的機関のサイトの中には、過去に乗っ取られて嘘の情報を流していたり偽物のショッピングサイトになっている場合があります。
公的機関の検索結果で出てきたサイトだからと言って過信せず、フィッシングサイトには極力アクセスしないようにしましょう。
また、公的な文書や論文でも適当な内容のものが公開されている場合もあります。
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