iPhoneやiPadに搭載されているブラウザアプリ「Safari」で、サイト閲覧中にポップアップメッセージが表示され、個人情報が盗まれる危険性がある旨のメッセージが表示される報告が出ています。
このメッセージの危険性や詳細を解説します。
コンテンツ
ページ閲覧中に「重要なセキュリティアップデート」が表示される
ページ閲覧中に「重要なセキュリティアップデート」のポップアップメッセージが表示される事象が確認されています。
重要なセキュリティアップデート
セキュリティーで保護されていないウェブサイトに最近アクセスしたため、不正な広告やウェブサイトから個人情報が盗まれる可能性があります。不正なウェブサイトからデータを保護し、不正なコンテンツをブロックするために、セキュリティーアプリケーションをインストールすることをお勧めします。
ご注意! セキュリティーアプリをインストールして不正なウェブサイトや広告をブロックするまで個人情報が危険に晒される可能性があります。
本メッセージには、
概要
- セキュリティ保護がされていないサイトにアクセスした
- 個人情報が盗まれている可能性がある
- セキュリティアプリのインストールを行ってください
- 個人情報が危険に晒される可能性があるので、早急にインストールを促す
上記の旨のメッセージが含まれています。
個人情報が自分のデバイスから流出する可能性があるということをユーザーに伝えるとともに、対策としてアプリのインストールを促しています。
表示された段階で個人情報は盗まれていない
正式にはこのメッセージは「ポップアップメッセージ」ではなく、ウェブサイトのページとして表示されています。
通常、iOSのポップアップメッセージはピンチイン・ピンチアウト操作で拡大・縮小はできませんが、この偽ポップアップメッセージはウェブサイトに埋め込まれた画像なので拡大・縮小ができるためポップアップではありません。本物であるかどうかを識別する際は、拡大できるかどうかをチェックしてみると良いでしょう。
このメッセージは、OSデバイスで表示されるポップアップメッセージのUIを模したもので、いかにもiOSデバイスのセキュリティ警告であるかのように振舞われていますが、実際にはiOSデバイスが発した警告ではありません。
ユーザーの不安を煽るために精巧なUIを使用し、不審なアプリのインストールを行わせたり、実際に「インストール」をタップすることで個人情報が盗まれてしまう可能性があります。
ウイルス感染やスパムなどの危険性がある
このメッセージ内の「インストール」もしくは「キャンセル」をタップすると、App Storeに遷移します。
「デバイスチェッカー」というアプリですが、追跡の恐れがあるためインストールしないようにしましょう。
ストアのアプリはセキュリティ保護のアプリですが、実際にはそのアプリの正体は第三者が遠隔操作を行うものや個人情報、金融情報、パスワード情報などの抜き取りを行うための危険なアプリの場合もあります。
また、「インストール」もしくは「キャンセル」をタップしたことでApp Storeではなくウイルスを仕込むための偽サイトやログイン情報の抜き取りを行うための精巧に作られたフィッシングサイトに誘導されるケースがあるため、十分注意しましょう。
時間のカウントは気にする必要はない
このメッセージには「カウント」表示がありますが、カウントを切らしてしまうことで個人情報が流出してしまうといった事態に発展することはありません。
アプリのインストールを促すためにユーザーの不安をさらに煽ることを目的としているカウンターになっています。
本記事で取り上げているメッセージでは、カウントが0になると自動的にApp Storeへ遷移するようになっています。
ページを閉じることで解消できる
万が一このメッセージが表示されるサイトにアクセスしてしまった際は、焦らずにページを閉じることで脱することができます。
決してサイト内の「インストール」やウェブサイトのリンクにアクセスしないようにし、Safari画面内の右下の「タブ切り替え」アイコンからページを左にスワイプして閉じるようにして下さい。
万が一サイト内のリンク等に触れてしまった際は、App Storeアプリをバックグラウンドから終了するか同様にページを閉じるようにして下さい。
対処法
基本的には、タブを閉じることで対処することができますが、その他にも有効な対処法がいくつかありますのでご紹介します。
対処法
- ブラウザのキャッシュデータを削除する
- 「詐欺Webサイトの警告」と「ポップアップブロック」をオンにする
- ソフトウェア・アップデートを実施する
- セキュリティソフトを契約して導入する
上記の手順は、関連記事にて詳しく紹介しています。
他に確認されているスパムメッセージ
今回紹介したスパムメッセージの他にも様々な事例が確認されています。
少しでも違和感や危険性を感じた場合は、それらのサイト内でアクセスを行おうとはせずにページを閉じるなどを実行して対処しましょう。
本サイトの関連記事にて詳しく紹介しています。
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